3-1.要求特性と使用条件
3-2.成形品設計と成形材料の基本的な考え方
成形材料と成形品設計に関し、注意すべき基本的な問題点として、原材料自体の物性(カタログ値)と、
実際の成形品になった場合の物性の差がある。どの程度の差が生じるかは要因によって異なる。
形状・金型設計による要因
ゲート部、ウエルド部、シャープコーナー、シャープエッジ、肉厚の変化部、流動方向の転換部、ゲートより
遠い部分
成形による要因
圧力過充填歪、分子配向歪、冷却収縮歪
これらは原料と直接関係ないように思えるが、原料の種類によって、成形方式が限定され、また原料の
種類によってこれら物性低下の要因発生程度が大きく左右される。
例えば、ガラス繊維入り原料や結晶性原料は、充填材や分子配向効果によって、流動方向と流れの
直角方向では機械的強さ、弾性率、疲労特性が2:1もしくは3:1程度になることもめずらしくない。エアコンの例
に置き換えると、クロスファンや風向板などが上記にあてはまる。
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